新着情報
ー製缶と溶接の違いとは?板金加工との比較や会社の選び方を記載!ー
2024.06.14
製缶加工と溶接加工の区別はついていますか。区別が曖昧になっていると作業を効率的に進められず、会社の経営問題に発展してしまいます。本記事では、製缶加工と溶接加工の違いと板金加工との関係性、製缶加工会社の選び方まで記載しました。
区別がしっかりとつけば、作業の工程ごとの役割や目的がわかり、作業効率があがるだけではなく、作業の改善にもつながるでしょう。
製缶は方法で溶接は手段
溶接加工は製缶加工の工程の1つになります。そのため、根本的に製缶と溶接には違いがあります。違いをよく理解できていないと、作業に支障が出てしまうことがあるでしょう。それぞれの位置づけを確認し、作業効率をあげていきましょう。
製缶加工の中に溶接の項目がある
製缶加工の中に溶接をする項目があります。製缶加工とは、鉄やステンレスを切断や曲げ、溶接加工を行い立体的な製品を作る作業です。
製缶加工で作られるものは、以下のとおりです。
- 建物の骨組み
- 水槽
- 船舶の部品
- 産業用に使われるダクトやタンク
- ダストボックス
製缶加工は、特殊な形をした構造物を作れることから、ものづくりに必要不可欠な加工方法になります。
製缶加工のメリットデメリット
製缶加工のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
|
|
製缶加工は厚めの金属を加工するため、強度が高い製品を作れます。そのため、工業や産業用品の加工として用いられることが多いです。半面、全て手作業で加工するため、大量生産ができなかったり、コストがかかったりしてしまいます。
製缶加工で作られた製品は、物の大切な部分に使われることが多く、安全性が求められます。そのため、作業員には精工に作れる技術力が求められるでしょう。
製缶加工の流れ6ステップ
製缶加工の流れを確認していきましょう。製缶加工の流れに溶接加工も入っています。製缶加工と溶接加工の関係性を可視化するためにも流れを知っておきましょう。
1.図面作成
お客様の要望に合わせて図面を作成していきます。図面作成時に見るべきポイントは、以下のとおりです。
- 精度を必要最低限にしてコストを抑える
- 溶接箇所を少なくする
- 素材の無駄を生まない
金銭面だけではなく作業面でも無駄がないように図面を作成し、コストを抑えます。
2.切断・抜き加工
図面をもとに材料を切断します。切断用の機械を使い材料を切断するだけではなく、金属を溶かしながら切り出していく溶断も行うことがあります。
3.穴あけ加工・曲げ加工
材料を取り付けるための穴を作る工程です。穴あけ加工の工程は、製品によって前後します。製品によっては、溶接後に穴あけ加工をすることもあるため、図面作成の段階で穴あけの段階を決めましょう。
曲げ加工では、切り出した材料を曲げて金属を立体にします。
4.溶接加工
溶接加工では、曲げ加工で立体にした金属どうしを溶接でつなぎ合わせます。金属によって相性があるため、相性が良い溶接方法を選びましょう。代表的な溶接方法は、以下のとおりです。
- MIG溶接:アルゴンを使用した非溶極式の方法
- TIG溶接:アルゴンを使用した溶融電極式の方法
MIG溶接とTIG溶接は、アーク溶接の中の異なる溶接方法です。MIG溶接は精密な作業に優れていて、TIG溶接は作業効率が高いことが特徴になります。
5.研磨・表面処理
研磨は、溶接跡や切断加工跡を消すために行われます。研磨後、表面処理の加工を行います。表面処理加工を行う理由は、以下のとおりです。
- 耐食性や耐熱性を高める
- 装飾性を高める
表面処理加工は、製品が使われる環境によって、環境に合った異なる材料を使っていきます。
6.組み立て
ボルトを使って組み立てます。組み立てる時に小さなズレが生じると今までの作業が無駄になってしまうため、高い技術が求められます。
製缶加工と板金加工の3つの違い
製缶加工とよく比較されるのが板金加工です。加工方法によって作られるものに差が出ます。それぞれの特徴を知っておき、自分が作りたい製品を作りましょう。
1.板厚
金属板の厚さに大きな違いがあります。
- 製缶加工:7mm以上
- 板金加工:7mm未満
分厚い金属板は、製缶加工でないとできません。切り出しの際、製缶加工だと強い威力を出せるためです。
2.材料
材料の違いは、以下のとおりです。
- 製缶加工:ステンレス、鉄
- 板金加工:アルミ、鉄
製缶加工は、強度の強い製品の加工に使われることが多く、板金加工は、強度が低めで汎用性が高い製品の加工を行うことが多いです。
3.製品
製品の違いは、以下のとおりです。
- 製缶加工:大きなタンク、大型機械のカバー、構造物の骨組み
- 板金加工:パソコンのフレーム、キッチンシンク、案内板
製缶加工は、比較的大きく頑丈な製品を生み出す時に使われる加工方法です。対して、板金加工は、日常生活で使用されるものを作る時に使われる加工方法になります。
製缶加工会社の違いの見分け方2選
製缶加工会社への就職先を探している中で、就職した方が良い製缶加工会社はどこでしょう。基準を自分の中にもっておくと就職後、スキルアップし、作ってみたい製品を作れるようになるでしょう。
1.技術者の熟練度
技術者の熟練度は、とても大事な部分です。熟練度が高ければ高いほど良い製品を作れる製缶加工会社の可能性が高いため、他の企業から任せられる製品の幅も広くなりやすいです。
製品加工会社に見学にいったり、加工した製品を見たりして、精度が高いか確認しましょう。
2.機械の網羅性
機械の網羅性も大切な項目です。製缶加工は、各工程によって使う機械が変わってきます。項目ごとに使える機械の種類が少ないと、受注可能な製品の幅も少なくなってしまいます。導入している機械の種類を問い合わせてみましょう。
まとめ
本記事では、製缶と溶接の違いと製缶の工程、製缶会社の見分け方まで記載しました。製缶加工の理解が深まると、作業効率だけではなく技術力もあげられるでしょう。知識をもとに製缶加工の技術も身に付けていきましょう。
千葉県市原市の株式会社エムズは、求人情報を掲載中です。当社は機械設置・溶接作業を中心に、地域の皆さまに寄り添ったサービスを提供しています。一人前の職人として知識や技術が身につきますので、未経験の方もお気軽にご応募ください。
会社名:株式会社エムズ
住所:〒290-0141 千葉県市原市ちはら台東6-1-16
TEL:080-5519-7454
営業時間:8:00 〜 17:00
定休日:日曜日
ENTRY
ご質問・ご応募お待ちしております。